~エピローグ~
蓮実祐介は、客人を目の前にして、いつもどおり穏やかな笑みを浮かべていた。
「そこで、あなたの大切なものは戻ってきましたか?」
「ええ、ええ。ほら、ここに」
老人の手の中には小さな箱がある。
「昔、昔の話です。信頼していた友に裏切られた魔法使いがいましてな。孤独な彼は、この箱に魔法をかけたのです。この箱は、深い信頼関係で結ばれた人間にしか開けられないように。いつの日にか、この箱を開けてくれる誰かが訪れるまで封印しよう、深い深い魔法の森の中に」
祐介は黙って老人の話を聞いていた。
やがて、老人はすくっと立ち上がると、箱を祐介に渡してこう言った。
「あなたもなにか封じたいものがあるのなら、この箱の中にいれなされ・・・」
そうして現れた時のように、老人はドアを開けると煙のように消え去った。
箱を持っていた祐介だったが、一度それを軽くほおリ投げると、ゴミ箱の中へ落とした。
「こんな箱なんかいらないな。封じたいものはここに・・・入れとくもんだ」
胸を人差し指でさして、祐介は皮肉な笑顔を見せた。
それは、先ほどまでの穏やかな笑みとは違う、もっと残酷で凄惨な表情だったが、ここにはもう誰もいない。
しばらくして、ドアをノックする音が聞こえた。
「あ、ユウ・・。特に用はないのだが、かと言ってまったく偶然というわけでもないのだが、急にこの近くに立ち寄ったものだから・・」
ドアの向こうでしどろもどろに話す声を聞いて、祐介はいつもどおり朗らかな笑顔でドアを開けた。
「やぁ、ウィル。待っていたよ!今、ちょうど仕事が終わったばかりでね・・・」
ーENDー
!あとがき!
夏休みを使って、一人リレー小説を書き終えました(^^)
しかも事後報告で、かげふみさんのお宅の方がいきなりのっけから登場し、さらにその方で〆てしまうという・・・。かげふみさん、掲載許可をありがとうございました!!
イルミーネの人々の少年時代と、SSGのコラボ。
いきなり思いついた話を二つくっつけてしまったのです。
実は、この話は一つ一つ別の話でした。
サングとトトの友情物語と、SSGの冒険談と。
でも、ふとRQとサングのコラボって面白そうだなって!
結果として、あの二人息が合ってたなぁ。
この中で書きたかったのは、イルミの終章の前段階の話って意味でサングとトトの関係です。
二人の関係がどんなに重く固いのかっていう。
一見、冷たく見えるトトの態度も、イルミの本編を読んでいただければわかるとおもうけど、あくまで対等を貫くために必要だし、そして、サングの熱情のような友情も、あの関係だから成り立つんだろうなぁ。
この二人は、愛情でなくてあくまで友情としてすごく書きたい。
そんな想いがこの話の中で爆発してしまいました。
ひさびさに書いてて面白いと感じた。
追記:サングも将来的には年上の奥さんができるんですよね(^^)RQの一言がきいたのかな??
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