tototo

イルミーネ国の物語

-きみコエ1-

「勝手に食べさせてもらうからな」
サングは、目の前に出された菓子をバリバリと食べている。
「ぃん、ゴホッ・・・・・声が出にくいんだ」
イルミーネ国の物語

-傷 6-


アンナはごく普通の女性だった。
誰もが、望むささやかな幸せだけを望み、誰もがもっている寂しさに振り回されて・・・
誰もが当たり前のように楽しんでいる恋を・・・彼女はそれだけは命がけだった。


イルミーネ国の物語

-傷 5-


「自分の惨めな立場を認めろ」
静かな声は、普段のその人と明らかに違っていた。
アルキュード公がどういう表情をしているか、ここからでは見えない。


イルミーネ国の物語

-傷 4-


自分の魂まで持っていかれてしまう。
徐々に自分の存在感が薄れていく。
もう、彼女と僕の境がなくなっていく。
彼女の瞳に映る僕は、もはや一個体の抜け殻でしかない。


イルミーネ国の物語

-傷 3-


僕は、はっきり言って世間に疎い。
彼女がどんな事情を抱えていても、僕にはわからない。
それでも、僕はアンナのそばにいて力になってやりたい。


イルミーネ国の物語

-傷 2-


彼女は、アンナという。
別に花屋の店主と言うわけでなく、雇われて働いているそうだ。


イルミーネ国の物語

-傷 1-


眼鏡を取る前に、彼女の顔が見えたのは幸いだった。
たぶん、僕よりも一回りは年上のようだ。
しかし、どこかしら可愛らしい少女の面影を残している。


宇宙人1/2

-こじらせさん-


相談者リヒャルトが、事の他、深刻な表情で言うものだがら、兎兎は心の中でため息をついた。

ーきみたちのそれは、いつも痴話喧嘩という種類のものなんだけどね・・・ー


イルミーネ国の物語

-せめて、ひとさじの優しさを-


「今日、ここに来れたのも、あそこで美味しくおそばが食べられたのも、こうして二人で歩いていられるのも、奇跡のように嬉しいこと」


イルミーネ国の物語

-お気に入りの一冊-


黄色い表紙には、「流行のレストラン」という文字がかろうじて読める。
不思議なことに、トトはこの本を眺めていると、気持ちが落ち着いてよく眠れるのだった。


宇宙人1/2

-世界一の宝物 8-


やがて、老人はすくっと立ち上がると、箱を祐介に渡してこう言った。
「あなたもなにか封じたいものがあるのなら、この箱の中にいれなされ・・・」


宇宙人1/2

-世界一の宝物 7-


この魂が続く限り。
どの世でも、きみの一番近くに生まれよう。
そして、共に生きよう。
命が続く限り。


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